同心 〜三姉妹のエチュード〜

Date: Sat, 19 Aug 2000 23:45:45 +0900
From: Fukapon
Subject: 心が通じる時って

 プログラミング作業の合間にちょこっとずつ進めていたCROWDの『同心 〜三姉妹のエチュード〜』を終えましたので、いつも通りにレビュー。

 このゲーム、普通にやると短いです(^^; 後述のザッピングをばりばりやれば、多分長いですけど(^^;;
 たった6日間の生活をするだけですから。 私は実生活と同じように、1日に1日分を進めたら、1週間以内で終わってびっくり(笑

 さて、このゲームのストーリー。
 駿河三姉妹はある特殊な体質でした。 誰かの感情が高ぶったとき(ゲーム中では、ほとんどエッチの最中だけだったような^^;)、3人で感情が共有されてしまうのです。 そのために怒る、様々なハプニングの中で、楽しく6日間を過ごそうと言うものです。
 ストーリーと言うほどのストーリーはないんですよね、はい(^^;

 特徴的なのはゲームシステム。
 ザッピングシステムなるものが導入されていまして、3人姉妹のうちのいずれかの視点を、随時選ぶことが可能なのです。 例えば、末っ子の視点でプレイしていて、何か腑に落ちない感情に襲われたとき、他の2人の視点になって原因を探ることが可能です。 このシステムのおかげで、CG/エピソードコンプリート使用と思ったら、かなりの手間がかかると思われます。

 表面的な話はここまでにしておきましょう。

 このゲーム、さほど面白くないです(^^;
 結構期待していたのですが、ストーリー性がないため、1視点を中心に進めていってもあまり面白くないんですね。 バリバリとザッピングしていけば違うのかもしれませんが、そんな面倒で時間のかかることはやる気になりませんでした。 とゆーより、私にとって重要なのは末っ子で眼鏡っ娘で奥手で可愛い未歩ちゃんのお話です(笑。 だから、他はかなり無視していたりしたんですね。 その期待していた未歩ちゃんのお話も、ん〜、べたべたの奥手な恋愛もので、手の込んだゲームにするより、小説にした方が良いかも、みたいなねぇ、そんな感じでした。

 システムの出来は素晴らしいです。
 クイックセーブ/自動セーブがあるセーブ機能。 スロット数は10以上あり、実用上十分でしょう。 シナリオ回想、スキップも思い通りに、きっちり動作します。 ザッピングによる視点切り替えに少々時間がかかりますが、許容範囲内。 常に画面上からCGセーブ、ヘルプや設定までボタン一つで呼び出せるあたりもなかなかですね。 これだけいろんな昨日ボタンをゲーム画面上に配置しながら、邪魔な印象を与えないデザインも素晴らしいと言えるでしょう。 音楽に関してはCD-DAが基本となりますが、CDを検出できなかった場合はMIDIへ自動切り替えしてくれます。 また、多機能でありながら、きっちり安定して動作している点も見逃せません。 Windows2000でも完璧な動作をしました(CGセーブに関しては、後述のインストールがうまくいかなかったため動作せず)。

 これだけ素晴らしいシステムをプログラムする能力がありながら、なぜあんなひどいインストーラになってしまったのかが不思議です。
 動作保証外のWindows2000上とは言え、CD-ROMを検出できないと言うエラーを吐いてインストールが中断されるのは納得がいきません。 ...2000が悪いのではなく、CD-ROMとして使えるデバイスが4つもあることが問題なのだろうか...。 何にしろ、普通に考えれば、前述の複雑なゲームシステムを作るより、CD-ROM検出の方が簡単でしょう。 この辺、是非ガンバって欲しいところです。
 個人的には、この程度のインストーラしか作れないなら、InstallShieldかWISEに頼れ、って思うんですけどね。 CD-ROM併用プレイの際に、ファイルを圧縮されていると(圧縮しないオプションもあったと思うんですが、未確認)困るんでしょうが...。 ハッキリ言って同心は軽いゲームではありません(PentiumIII600*2のMIDIモードでもザッピングが引っかかることがあるのです)。 このゲームをプレイできる環境であれば大量のHD容量だってあるでしょう。 CD-ROM併用プレイはなくしても良いような気がします。

 インストールできないのになぜプレイできたかって?
 CD-ROM内のファイルを全てHDにコピーすればOKですから...(^^; インストーラが作るシステム情報ファイルが存在せず、CGセーブができない(パス情報がないため)という不具合はあるものの、プレイに差し仕えはありません。

 まとめますと、まぁまぁよりちょっと低い、そんな評価ですかね。
 短いからまだ良いとは言え、ストーリー性のないゲームは疲れます。 ザッピングシステムが完全に動作していると点で、評価に値はしますが...。
 まぁ、おすすめはできない一本、そんな感じでしょうかね。

 今回は、特需もなさそうです(^^;